
毎日、患者様のために調剤室で処方箋と向き合いながら、同時にスタッフのシフトや人間関係にも気を配る。 全国のプレイングマネージャーである薬局長・経営者の皆様、本当にお疲れ様です。
数名〜十数名のスタッフで回している地域の調剤薬局では、日々のチームワークが何より大切です。 「うちはスタッフに恵まれている」 「みんな家族みたいに仲が良いから大丈夫」 そう信じて、スタッフのために良かれと様々な配慮をしている心優しい経営者様も多いことでしょう。
しかし、労務トラブルは「ある日突然」やってきます。
- 頼りにしていたベテラン事務員の機嫌一つで、有望だった若手が「これ以上働けません」と突然辞めていく。
- スタッフが奇抜な髪色で出勤してきたが、「パワハラと言われるのが怖くて」強く注意できない。
- ギリギリの人数で回しているのに、「明日から行きません」とLINE一本で退職を強行される。
これは決して、テレビの中の話や「ブラックな企業」だけの話ではありません。 患者さん想いで、スタッフに優しい「普通のとなりの薬局」でこそ頻発している、リアルな事件(クライシス)なのです。
なぜ、こんな悲劇が起きるのでしょうか?
それは、薬局長・経営者が「医療のプロ」であっても、「労務のプロ」ではないからです。 調剤薬局という限られた空間では、世間の常識とは少しズレた「独自のルール」や「経営者の情け」がまかり通ってしまいがちです。しかし、いざスタッフとの関係がこじれた時、労働基準法は「知らなかった」「よかれと思ってやった」という経営者の言い分を、一切考慮してくれません。
この連載コラムでは、調剤薬局で「本当によくある」労務トラブルの数々を、リアルな物語形式でシミュレーションしていきます。
「これ、うちの薬局でも起こるかもしれない…」 他所の失敗談を疑似体験していただくことが、最悪の事態を防ぐ一番の「予防薬」になります。 毎回のストーリーのあとには、調剤薬局の労務に精通した社会保険労務士の視点から「なぜ起きたのか?」「どうすれば合法かつ穏便に防げたのか?」を、専門用語を極力使わずに分かりやすく解説します。
ぜひ、休憩時間や通勤の合間に、第1話から読み進めてみてください。 この連載が、孤軍奮闘する薬局長・経営者と、大切な薬局を守るお守りになれば幸いです。
【目次】
第1話: 「あの人がいるなら辞めます」若手が次々消える薬局の怪〜お局スタッフと向き合う、職場環境改善の処方箋〜(リンクページ)
第2話以降: (順次公開予定・・・)
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