2026年調剤報酬改定 最新動向を簡単に解説(1月22日現在)

2026年(令和8年度)の調剤報酬改定に向けた最新の議論内容と、今後の予測について詳しく解説していきます。

1月9日の中中央社会保険医療協議会の資料に基づき、特に薬局経営に影響を与えるポイントに絞って、簡単に説明して参ります。

詳細をお知りになりたい方は、中央社会保険医療協議会 総会(第640回) 議事次第(リンクページ)をご確認ください。

1. スケジュールと展望

  • 短冊(改定案)の発表: 1月23日から発表しました。随時、解説を掲載していきます。(1/23訂正)
  • 改定の方向性: 門前薬局などの立地に依存した構造からの脱却や、薬剤師の職能発揮、DX推進が引き続き重視されています 。

2. 主な改定予測ポイント

  • 賃上げ対応(ベースアップ評価料):
    • 他職種と同様、薬剤師や事務職員の賃上げを担保するための点数が新設される見通しです。
    • 点数はおそらく、医科のベースアップ評価料を参考にを4点前後(3〜5点)になるかと予想されますが、これはあくまで賃上げ原資であり、薬局の純粋な利益にはなりにくい点に注意が必要です 。
  • 物価高騰への対応:
    • インフレ対策として、基本料に合計で1点程度の上乗せがされるのではないかと考えられます。
  • 調剤基本料の見直し:
    • 調剤基本料の再編: 薬剤師の職能発揮を促進する観点から、10年ぶりとなる抜本的な見直しが検討されています 。
    • 特別調剤基本料A: 同一建物内のクリニックがある場合の除外規定など、いわゆる「敷地内薬局逃れ」への対策が強化される見込みです 。
  • 地域支援体制加算:
    • 点数自体よりも「要件の見直し」が主眼となっており、地域(都市部か否か)によって実績要件に差をつける可能性が示唆されています 。
    • 面積や薬剤師数、セルフメディケーションへの貢献など、要件がより具体的かつ厳しくなる可能性があります。
  • 後発医薬品(ジェネリック)関連:
    • 従来の「後発品調剤体制加算」が、昨今の供給不安定を背景に、安定供給への体制を評価する仕組みへリニューアルされる可能性があります。また、バイオ後続品の評価も新設される可能性があります。
  • 在宅医療の充実
    • 処方提案の有効性が高まるため、医師の訪問診療に薬剤師が同行した場合の新たな評価が新設される予想です。
    • 無菌製剤処理加算は設備要件だけでなく、実績を重視する形への見直しが検討されています 。
    • 在宅患者薬剤管理指導において、時間外対応の要件化や6日以上の算定間隔が緩和される可能性があります。
  • 医療DXの推進:
    • 普及が進んだため、オンライン資格確認等システムを導入し、患者の薬剤情報や特定健診情報などを取得・活用して調剤を行う薬局を評価する「医療情報取得加算」などは減額の方向ですが、電子処方箋の活用など、質の高い医療提供への評価は見直される見通しです。

まとめ

今回の改定は、賃上げや物価高対応のプラス要素はあるものの、全体としては都市部の門前型薬局や集中率の高い薬局にとって非常に厳しい内容になると予測されています。経営者は6月以降の運用を見据え、今から新しいビジネスモデルや患者とのコミュニケーション強化などの対策を検討する必要があります 。

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※2026年1月22日時点の情報に基づき作成していますが、内容の正確性を完全に保証するものではありません。制度改正の詳細は流動的なため、本情報によって生じた不利益について責任は負いかねます。必ず最新の公文書等と照らし合わせてご確認ください。