2026年調剤報酬改定 vol-5 調剤報酬の基礎知識

調剤報酬は、調剤基本料(薬局の体制)、調剤料(調剤技術)、薬学管理料(服薬指導・管理)、薬剤料(薬の費用)、医療材料料などから構成され、1点=10円の点数制で計算されます。薬局の規模や立地、処方箋の集中率などで「調剤基本料」の点数が異なり、患者へのより良い薬物療法提供のため、2年ごとに見直されるのが特徴です。

調剤報酬の体系的整理
調剤報酬は、大きく分けて「技術・体制への評価」「対人サービスへの評価」「モノの費用」の3つの柱で構成されています。それぞれの役割を整理すると以下のようになります。
1. 薬局の体制と調剤行為への評価(調剤技術料)
これは、薬局がいつでも安全に薬を提供できる環境を維持していることや、実際に薬を取り揃える「作業」に対する報酬です。
- 調剤基本料: 薬局の運営コストをカバーする基本料金です。備蓄している医薬品の種類、特定の医療機関からの処方箋集中率、地域医療への貢献度などによって、薬局ごとに点数が異なります。
- 薬剤調製料: 薬剤師が処方箋に基づいて正確に薬を準備する「技術」への評価です。内服薬(飲み薬)、外用薬(塗り薬など)、あるいは液剤や軟膏の混合作業など、手間や種類に応じて設定されています。
2. 薬剤師の専門的知見への評価(薬学管理料)
薬剤師が患者さん一人ひとりの状況に合わせて行う、情報の収集・分析・指導といった「対人サービス」に対する報酬です。近年、この項目の重要性が高まっています。
- 服薬管理指導料: お薬手帳の確認、副作用のチェック、飲み合わせの確認、患者さんへの説明など、安全に薬を飲んでもらうための指導に対する料金です。
- 在宅患者訪問薬剤管理指導料: 通院が困難な患者さんの自宅を訪問し、薬の管理や服薬指導を行う、在宅医療への取り組みに対する評価です。
3. 医薬品・医療材料そのものの代金(薬剤料・材料料)
これは、患者さんに渡された「物品」そのものの価格です。
- 薬剤料: 処方されたお薬の代金です。厚生労働省が定める「薬価基準」により、全国どこの薬局でも同じ銘柄であれば価格は一律です。
- 特定保険医療材料料: 糖尿病患者が使用する血糖測定器のセンサーや、自己注射用の注射器・カテーテルなど、特定の医療用消耗品を薬局で提供した際にかかる費用です。
まとめ:調剤報酬の全体像
調剤報酬を簡潔にまとめると、以下の計算式で成り立っています。
合計金額 = [ 1. 施設・作業代 ] + [ 2. 相談・指導料 ] + [ 3. 薬・材料の代金 ]
これらはすべて「点数」で計算され、1点=10円として換算されます。最終的に、患者さんの保険負担割合(1割〜3割)に応じた金額を窓口で支払うことになります。


