2026年調剤報酬改定 vol-7 調剤基本料(地域支援体制加算等)の見通し

調剤報酬点数は、医薬品、医療機器の直接的費用である薬剤料・特定保険医療材料を除けば、調剤技術料・薬学管理料の2つからなっています。
調剤技術料は、大きく分けて調剤基本料・調剤料・各種加算料の3つからなります。今回は「調剤基本料」本体部分(調剤基本料1~3、特別調剤基本料A、B)の改定の方向性について解説していきます。

地域支援体制加算について
・地域支援体制加算 実績要件の変更の可能性
現行では、地域支援体制加算は1~4の区分に分かれており、調剤基本料1を算定しているか、それ以外かで実績要件に大きな差があります。
下記に現行の地域支援体制加算の実績要件に関する表をまとめました。

地域支援体制加算 実績要件 表/当事務所作成
この差について、以前から異論が出ているため、もしかしたら、調剤基本料に関わらない実績要件となる可能性があります。
・地域支援体制加算 調剤室などの面積要件の変更の可能性
「在庫備蓄数の要件が以前に比べて増えているため、薬局の構造設備基準である4畳程度の狭い薬局では、現実的ではありません。」といったニュアンスの資料が作成されています。地域支援体制加算に薬局の面積要件が追加される可能性もあります。

・地域支援体制加算 セルフメディケーション関連機器に関する要件の可能性
セルフメディケーション推進の観点から、血圧計やパルスオキシメーターなどの販売など健康維持、増進の支援が求められています。
設置が地域支援体制加算の要件になるかどうかはわかりませんが、可能性としてはあると考えられます。

後発医薬品調剤体制加算について
後発医薬品調剤体制加算は、制度の転換期にあります。選定療養の導入により調剤割合は90%を超え、加算3の算定薬局も急増したことで「役割は終わった」との議論もあります。 しかし、厚労省は本加算を「備蓄コストや手間に伴う報酬」と定義しているため、即座に廃止される可能性は低いでしょう。今後は点数の引き下げや、指標を「使用率」から「在庫数・金額」等へ見直す再編が行われる可能性もあり、実質的なマイナス改定を見据えた対策が求められます。

まとめ
1. 地域支援体制加算の見直しについて
- 実績要件の平準化: 調剤基本料の区分によって生じていた実績要件の格差が解消され、区分に関わらない共通の要件へ統合される可能性があります。
- 面積要件の新設: 備蓄薬品の増加に対応するため、薬局の構造設備(面積)に関する新たな基準が設けられる可能性があります。
- 支援機能の評価: セルフメディケーション推進の観点から、血圧計などの測定機器の設置が要件に加わることが検討されています。
2. 後発医薬品調剤体制加算の再編について
- 役割の変化: 普及率が向上したことで、「普及を促す」役割から「備蓄コストを評価する」役割へと定義が変わる見込みです。
- 指標の見直し: 従来の「使用率」だけでなく、「在庫数」や「金額」などを指標とする形へ再編される可能性もあるかと考えられます。
- 実質的なマイナス改定への備え: 点数の引き下げなどが予想されるため、収益構造の変化を見据えた対策が求められます。

