【クリニック向け】2026年診療報酬改定 答申 生活習慣病管理の再編と充実について(2月22日現在)

2月13日 中央社会保険医療協議会(中央社会保険医療協議会総会)にて2026年診療報酬改定の全貌が明らかになる、「答申」が発表されました。2024年度(令和6年度)改正から2026年度(令和8年度)改正における「生活習慣病管理料(Ⅰ)」および「生活習慣病管理料(Ⅱ)」の変更点について、資料に基づき詳しく解説します。
今回の改正では、基本点数自体は据え置かれたものの、加算の再編、在宅自己注射指導管理料との併算定要件の緩和、そして生活習慣病管理料(Ⅱ)における包括除外項目(別途算定できる項目)の大幅な拡大が行われました。
※地域包括ケア・在宅医療の評価見直しについては次回の解説でお伝えいたします。
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1.変更されていない点(据え置き)
以下の基本的な枠組みや点数に変更はありません。
• 基本点数: 管理料(Ⅰ)は脂質異常症610点、高血圧症660点、糖尿病760点。管理料(Ⅱ)は一律333点。
• 情報通信機器を用いた場合の点数: 管理料(Ⅱ)における290点。
• 血糖自己測定指導加算: 500点(2型糖尿病でインスリン非使用の患者に対する指導)。
• 算定制限: 生活習慣病管理料(Ⅰ)を算定した月の翌月から起算して6か月以内の期間は、生活習慣病管理料(Ⅱ)を算定できないという規定。

(出典:厚生労働省『個別改定項目について(令和8年2月13日)』を基にAIを用いて筆者作成)

(出典:厚生労働省『個別改定項目について(令和8年2月13日)』を基にAIを用いて筆者作成)
2.新たな加算の創設と「外来データ提出加算」の廃止(Ⅰ・Ⅱ共通)
2024年度改正時点で存在していた加算が廃止され、より具体的な管理体制や他科との連携を評価する加算が新設されました。

(出典:厚生労働省『個別改定項目について(令和8年2月13日)』を基にAIを用いて筆者作成)
• 廃止された加算:
◦ 改正前に設定されていた「外来データ提出加算(50点)」は削除されました。
• 新設された加算:
◦ 充実管理加算: 施設基準の区分と患者の主病に応じて、加算1(30点)、加算2(20点)、加算3(10点)を月1回算定できるようになりました。

(出典:厚生労働省『個別改定項目について(令和8年2月13日)』を基にAIを用いて筆者作成)
※2月22日現在、充実管理加算の具体的にどのような要件(人員配置や実績、設備など)を満たす必要があるのかについては明らかになっていません。疑義解釈等にて発表されるものと考えられます。
◦ 眼科医療機関連携強化加算: 糖尿病患者に対して眼科受診が必要と認め、連携を行った場合に年1回 60点 を加算できます。
◦ 歯科医療機関連携強化加算: 糖尿病患者に対して歯科受診が必要と認め、連携を行った場合に年1回 60点 を加算できます。

(出典:厚生労働省『個別改定項目について(令和8年2月13日)』を基にAIを用いて筆者作成)
3. 在宅自己注射指導管理料との併算定要件の緩和(Ⅰ・Ⅱ共通)
糖尿病を主病とする患者に対する「在宅自己注射指導管理料」との併算定に関する規定が見直され、要件が緩和されました。
※2月22日現在、併算定可能な薬剤については明らかになっていません。疑義解釈にて発表されるものと考えられます。

(出典:厚生労働省『個別改定項目について(令和8年2月13日)』を基にAIを用いて筆者作成)
• 改正前: 糖尿病を主病とする場合、一律で「在宅自己注射指導管理料を算定しているときは算定できない」とされていました。
• 改正後: 「別に厚生労働大臣が定める薬剤を投与している場合であって、在宅自己注射指導管理料を算定しているときは算定できない」と変更されました。これにより、特定の薬剤以外を使用している場合は併算定が可能になる等、対象が限定されました。
4. 生活習慣病管理料(Ⅱ)における別途算定可能な項目の大幅拡大
生活習慣病管理料(Ⅱ)は、検査や注射などは出来高算定できますが、「第1部 医学管理料等」の項目は原則として点数に包括されます。しかし、改正により、包括されずに別途出来高で算定できる(「除く」と規定される)医学管理料等が大幅に追加されました。

(出典:厚生労働省『個別改定項目について(令和8年2月13日)』を基にAIを用いて筆者作成)
新たに追加された「別途算定可能な項目」の主なものは以下の通りです。
• 特定薬剤治療管理料、悪性腫瘍特異物質治療管理料
• 喘息治療管理料、高度難聴指導管理料
• がん患者指導管理料、外来腫瘍化学療法診療料、外来放射線照射診療料
• 二次性骨折予防継続管理料、下肢創傷処置管理料
• 救急外来医学管理料、地域連携夜間・休日診療料、救急救命管理料
• がん治療連携計画策定料、がん治療連携指導料
• 認知症専門診断管理料、認知症サポート指導料
• 傷病手当金意見書交付料、療養費同意書交付料 など
これにより、生活習慣病管理の患者に対して救急対応やがん治療、認知症診断などの特定の医学管理を同月に行った場合、それらの点数を生活習慣病管理料(Ⅱ)とは別に算定しやすくなりました。

(出典:厚生労働省『個別改定項目について(令和8年2月13日)』を基にAIを用いて筆者作成)

(出典:厚生労働省『個別改定項目について(令和8年2月13日)』を基にAIを用いて筆者作成)
まとめ
今回の改正では、基本点数自体は据え置かれたものの、加算の再編、在宅自己注射指導管理料との併算定要件の緩和、そして生活習慣病管理料(Ⅱ)における包括除外項目(別途算定できる項目)の大幅な拡大が行われました。

(出典:厚生労働省『個別改定項目について(令和8年2月13日)』を基にAIを用いて筆者作成)
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※2026年2月13日時点の情報に基づき作成していますが、内容の正確性を完全に保証するものではありません。制度改正の詳細は流動的なため、本情報によって生じた不利益について責任は負いかねます。必ず最新の公文書等と照らし合わせてご確認ください。

