【AI図解で直感的に分かる】2026年調剤報酬改定 地域支援・医薬品供給対応体制加算について(4月9日時点)

令和6年度調剤報酬改定で新設・再編された「地域支援・医薬品供給対応体制加算」の算定要件について、詳細を解説します。

この加算は、後発医薬品の使用促進を含む「医薬品の安定供給体制」を土台(加算1)とし、その上に「地域医療への貢献」の体制と実績を上乗せ(加算2〜5)して評価する階層的な構造となっています。

1. 点数と対象区分

(出典:厚生労働省『個別改定項目について(令和8年2月13日)』を基にAIを用いて筆者作成)

  • 加算1(27点):全薬局がベースとして満たすべき必須区分。
  • 加算2(59点):調剤基本料1を算定する薬局向け(十分な実績)。
  • 加算3(67点):調剤基本料1を算定する薬局向け(相当の実績)。
  • 加算4(37点):調剤基本料1以外を算定する薬局向け(十分な実績)。
  • 加算5(59点):調剤基本料1以外を算定する薬局向け(相当の実績)。

2. 【加算1】の算定要件(全区分のベース)

加算2〜5を算定するためにも、必ず以下の「医薬品の安定供給体制」「後発医薬品の使用割合」の両方を満たす必要があります。

(出典:厚生労働省『個別改定項目について(令和8年2月13日)』を基にAIを用いて筆者作成)

  • 後発医薬品の調剤割合:直近3ヶ月間で85%以上であること。(※令和8年3月末時点で旧・後発医薬品調剤体制加算を届け出ている薬局は、令和9年5月末までこの85%要件を満たしているとみなす経過措置があります)

(出典:厚生労働省『個別改定項目について(令和8年2月13日)』を基にAIを用いて筆者作成)

  • 安定供給を確保する体制
    • 医薬品の計画的な調達や在庫管理を行うこと。
    • 他の保険薬局への分譲実績があること(※同一グループ内への分譲は含めない)
    • 供給不安等で薬が不足した場合、他薬局の在庫を探して患者に案内する、処方医へ変更可否を照会する等適切に対応すること。
    • 重要供給確保医薬品(内用・外用薬)を1か月分程度備蓄すること(自局に在庫を持つこと)。
    • 適正な流通への協力(全品目の単品単価交渉、過度な値引き交渉や頻回・休日夜間配送等の依頼抑制、返品の抑制など)。

3. 【加算2~5】の「体制要件」(地域医療への貢献)

(出典:厚生労働省『個別改定項目について(令和8年2月13日)』を基にAIを用いて筆者作成)

加算2〜5を算定するには、加算1の要件に加え、地域医療に貢献する以下の広範な「体制」を整備している必要があります。

  • 医薬品等の供給拠点としての体制
    • 1200品目以上の医薬品を備蓄していること。
    • 他の薬局への在庫状況の共有・融通、医療材料や衛生材料の供給体制があること。
    • 麻薬小売業者の免許を取得していること。
    • 令和8年6月以降の新規開設等の場合、調剤室の面積が16平方メートル以上であること。
  • 開局時間と休日・夜間対応
    • 平日は1日8時間以上、かつ週45時間以上開局していること。土日祝日の一定時間も開局していること。
    • 休日や夜間を含む開局時間外の対応体制(輪番制への参加等を含む)があり、患者に連絡先を文書等で提供し、自局に掲示していること。
  • 在宅医療・多職種連携
    • 在宅患者に対する薬学的管理指導の実績が年間24回以上あること(同一グループに対する業務は除く)。
    • 医療機関や訪問看護ステーション等への随時情報提供、ケアマネジャーや地域包括支援センター等と連携していること。
  • かかりつけ機能とプライバシー配慮
    • 服薬管理指導料の注1(かかりつけ薬剤師が行った場合)の届出を行っていること。
    • パーテーション等で区切られた独立カウンターなど、患者のプライバシーに配慮した構造であること。
  • 管理薬剤師の要件
    • 保険薬剤師として5年以上の薬局勤務経験があり、当該薬局に週31時間以上勤務し、かつ継続して1年以上在籍していること。
  • 健康支援・地域活動の取組
    • 要指導医薬品・一般用医薬品の販売(48薬効群を参考に)、健康相談の実施。
    • 緊急避妊薬の備蓄と販売体制、女性の健康に関する相談対応。
    • 敷地内禁煙、たばこ・喫煙器具の販売禁止。
    • セルフメディケーション関連機器を3つ以上設置していること(体重計、血圧計、パルスオキシメータ等)。
    • 薬事未承認の研究用試薬・検査サービスを販売・提供していないこと。

4. 【加算2~5】の「実績要件」(定量的な評価)

さらに、処方箋1万枚当たり(⑨のみ薬局当たり)で、以下の9項目のうち規定された項目数を満たす「実績」が必要です。

スクロールできます
No実績項目(直近1年間)基本料1の基準基本料1以外の基準
夜間・休日等の加算の算定回数40回以上400回以上
麻薬の調剤実績1回以上10回以上
調剤時残薬調整加算及び薬学的有害事象等防止加算の算定実績20回以上40回以上
かかりつけ薬剤師による服薬指導実績20回以上40回以上
外来服薬支援料1の算定実績1回以上12回以上
単一建物1人の患者に対する在宅薬剤管理実績24回以上24回以上
服薬情報等提供料等の算定実績30回以上60回以上
小児特定加算の算定実績1回以上1回以上
認定薬剤師の地域多職種連携会議への出席(※薬局当たり)1回以上5回以上

実績要件のクリア条件(どれを算定できるか)

  • 加算2(基本料1の薬局):上記9項目のうち、「④かかりつけ指導」を含む3項目以上を満たすこと。
  • 加算3(基本料1の薬局):上記9項目のうち、7項目以上を満たすこと。
  • 加算4(基本料1以外の薬局):上記9項目のうち、「④かかりつけ指導」及び「⑥在宅薬剤管理」を含む3項目以上を満たすこと。
  • 加算5(基本料1以外の薬局):上記9項目のうち、7項目以上を満たすこと

まとめ

本加算は、「医薬品の安定供給」を必須の土台(加算1)とし、その上に「地域医療への貢献」の体制と実績(加算2〜5)を上乗せする階層的な評価構造です。

  • 加算1(27点): ベースライン。
  • 加算2(59点)/ 加算3(67点): 調剤基本料1の薬局向け(実績:十分 / 相当)
  • 加算4(37点)/ 加算5(59点): 調剤基本料1以外の薬局向け(実績:十分 / 相当)

加算1の要件(全区分の土台) 加算2〜5を算定するためにも以下の両方が必須です。

  • 後発医薬品85%以上(経過措置あり)。
  • 安定供給確保体制: 他薬局への分譲実績(同一グループ外)、重要医薬品の1か月分程度の備蓄、供給不安時の他薬局への在庫確認や適切な対応など

加算2~5の「体制要件」 加算1に加えて、地域医療に貢献する広範な体制の整備が必要です。

  • 1200品目以上の備蓄や麻薬小売業者免許の取得。
  • 一定時間以上の開局と、休日・夜間を含む開局時間外の対応体制。
  • 年間24回以上の在宅薬剤管理実績や、かかりつけ薬剤師による服薬指導の届出。
  • 管理薬剤師の要件(薬局経験5年以上、1年以上在籍等)や、セルフメディケーション関連機器(3つ以上)の設置など。

加算2~5の「実績要件」 直近1年間の「夜間・休日等の対応」「麻薬調剤」「かかりつけ指導」「在宅薬剤管理」など9つの実績項目のうち、規定の数をクリアする必要があります。

  • 加算2・4(十分な実績): 「かかりつけ指導」等を含む3項目以上(加算4は「在宅」も必須)。
  • 加算3・5(相当の実績): 9項目のうち7項目以上

今後も最新情報等を見逃さないため、メール配信の登録をお勧めいたします。

※2026年3月7日時点の情報に基づき作成していますが、内容の正確性を完全に保証するものではありません。制度改正の詳細は流動的なため、本情報によって生じた不利益について責任は負いかねます。必ず最新の公文書等と照らし合わせてご確認ください。