【AI図解で直感的に分かる】2026年調剤報酬改定 地域支援・医薬品供給体制加算の再編と算定要件(2月22日現在)

2月13日 中央社会保険医療協議会(中央社会保険医療協議会総会)にて2026年調剤報酬改定の全貌が明らかになる、「答申」が発表されました。

(出典:厚生労働省『個別改定項目について(令和8年2月13日)』を基にAIを用いて筆者作成)

今回の改定の最大のポイントは、深刻化する医薬品の供給不安に対応するため、「後発医薬品の使用割合」という単一の評価から、「地域における医薬品の安定供給体制」と「地域医療への貢献」をセットで評価する階層的な構造への転換です。

1. 階層的な評価構造への変化

旧来は「地域医療への貢献(地域支援体制加算)」と「後発医薬品の普及(後発医薬品調剤体制加算)」が別々に算定可能でした。 新体系では、まず「後発医薬品の普及+安定供給体制(加算1)」を土台(必須条件)としてクリアしなければ、その上の地域貢献(加算2以上)が算定できなくなりました。

(出典:厚生労働省『個別改定項目について(令和8年2月13日)』を基にAIを用いて筆者作成)

2. 各区分の詳細条件

基本料の区分と実績の度合いに応じて、1〜5の区分が設定されています。

(出典:厚生労働省『個別改定項目について(令和8年2月13日)』を基にAIを用いて筆者作成)

(出典:厚生労働省『個別改定項目について(令和8年2月13日)』を基にAIを用いて筆者作成)

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区分点数対象要件
加算127点全区分のベースとなる必須条件地域における医薬品の安定供給を確保する体制を有し、かつ後発医薬品の数量割合が85%以上であること。
加算259点調剤基本料1加算1を満たした上で、地域医療への貢献に係る十分な体制と十分な実績があること。
加算367点調剤基本料1加算2の体制を満たした上で、地域医療への貢献に係る相当の実績があること。
加算437点調剤基本料1以外加算1を満たした上で、地域医療への貢献に係る十分な体制と十分な実績(加算2と同等の実績)があること。
加算559点調剤基本料1以外加算1を満たした上で、地域医療への貢献に係る十分な体制と相当の実績(加算3と同等の実績)があること。

3. 具体的に求められる「医薬品の安定供給体制」とは?

加算1で求められる「安定供給体制」の具体的な内容として、単なる在庫確保だけでなく、地域全体への医薬品供給体制が求められます。

(出典:厚生労働省『個別改定項目について(令和8年2月13日)』を基にAIを用いて筆者作成)

分譲の実績:他の薬局に医薬品を分譲した実績があること(※同一グループ内の分譲は対象外)。

供給不安時の対応:在庫がない場合、他薬局の在庫を探して患者に案内する、処方医に変更可否を照会する等の適切な対応を行うこと。

備蓄:重要供給確保医薬品(内用薬・外用薬)について、1か月分程度を備蓄するよう努めること。

適正な流通への協力:過度な値引き交渉や、頻回配送・急配の過度な依頼、在庫調整目的の返品等を慎むこと。

4. 具体的に求められる「地域医療への貢献(体制・実績)」とは?

加算2以上で求められる地域貢献の体制・実績についても、見直しが予定されています。

(出典:厚生労働省『個別改定項目について(令和8年2月13日)』を基にAIを用いて筆者作成)

体制の要件

    ◦ セルフメディケーション関連機器を設置していること。

    ◦ 薬事未承認の研究用試薬・検査サービス等を販売・提供していないこと。

    ◦ (令和8年6月以降の新規開設等の場合)調剤室の面積が16平方メートル以上あること。

実績の要件

    ◦ かかりつけ薬剤師による服薬指導を一定程度実施していること。

    ◦ 薬剤の一元管理による疑義照会や、残薬調整に係る評価項目を一定程度算定していること。

つまり、「相当の実績」として評価されるのは、単に処方箋通りに薬を調剤するだけでなく、特定の患者の服薬状況を継続的に把握・指導したり、重複投薬を防ぐための疑義照会や残薬の調整といった「対人業務」を積極的に行っているかどうかの実績になります。

なお、今回の資料内では「一定程度」という表現にとどまっており、加算2の「十分な実績」と加算3の「相当の実績」を分ける具体的な規定回数(例:「月〇回以上」など)の数値までは明記されていませんので、疑義解釈を待つことになりますが、これらのかかりつけ機能や対人業務の算定状況が「実績」の具体的な評価指標として用いられることになります

5. 経過措置について

急激な要件変更への配慮として、令和8年(2026年)3月31日時点で旧・後発医薬品調剤体制加算1〜3を届け出ている薬局については、令和9年(2027年)5月31日までの間は、加算1の後発品割合85%要件を満たしているものとみなす経過措置が設けられています。

(出典:厚生労働省『個別改定項目について(令和8年2月13日)』を基にAIを用いて筆者作成)

まとめ

今回の改定により、「地域支援体制加算」と「後発医薬品調剤体制加算」が統合され、新たに「地域支援・医薬品供給対応体制加算」に再編されました。

最大のポイントは、ベースとなる「医薬品の安定供給体制」を満たさなければ、その上の「地域医療への貢献」も評価されない階層的な評価構造への転換です。

全区分の必須条件として、「加算1(後発品割合85%以上+安定供給体制)」をクリアする必要があります。その上で、調剤基本料の区分と地域貢献の実績に応じて加算2〜5が設定されています。自局の在庫確保だけでなく、地域全体に薬を行き渡らせる協力体制が求められます。

(出典:厚生労働省『個別改定項目について(令和8年2月13日)』を基にAIを用いて筆者作成)

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※2026年2月13日時点の情報に基づき作成していますが、内容の正確性を完全に保証するものではありません。制度改正の詳細は流動的なため、本情報によって生じた不利益について責任は負いかねます。必ず最新の公文書等と照らし合わせてご確認ください。